塾帰りの12分


「そんなのは口実だよ。
誘うときは警戒されないようにそんなふうに言うもんだ」

「でも、みんなで遊びに行ったときも、クラスでも、電話でも、全然そんなそぶり見せなかったし」

「じゃあなにか?
おまえは男女間の友情ってやつを信じてるんだ?」

「信じてますよ!」

「笑えるな」


そう言って、本当に北見先輩はクスクスと笑った。

うわっ、ムカつく!


「なんでですか?
性別が違っても、友情は成立するでしょう?」

「しない」

「します!」

「……じゃあ今度の週末、映画につきあえ」

「はぁ?」


突然何を言い出すのかと、私は耳を疑った。