私はレジで支払いを済ませた。 レシートを確認すると、案の定、あれはジュースではなくサワーだった。 ……やっぱりね。 「あっ、聡美、金は俺が払うから!」 慌てて追いかけてきたオクに、私はにっこり笑って答えた。 「ううん。 今日、ずっと、オクに払ってもらってたから、ここは私が出すよ。 これで、貸し借りなしってことで」 「えっ!? それって、どういう……」 戸惑った表情のオクを置き去りにして、私は駅へ走った。