オクは、歌いながら私の腰に腕を回してきた。 愛の歌を私に向けて歌ってるけど、私はそれどころではなかった。 ちょっとオク、私を酔わせていったい何しようって言うのよ! 『なんていうか、すごく飢えてる感じなんだよねー』 奈津の声が蘇った。 奈津、ごめん。 ちゃんと忠告聞かないで。 でも、オクはそんなやつじゃないって思ってたんだよ。 ……なんか、裏切られた気分。