午前の最初の回の上映だったから、終わったのはちょうどお昼時。
ポップコーンをぽりぽり食べながら歩くオクについてロビーに出た。
「いやー、面白かったな!」
快活にそう言って私を振り返ったオクに、私は苦笑を返さざるを得なかった。
いや、面白かったって感想はどうかと思うよ。
悲恋ものだし。
私、号泣したし。
オクが寝てたの知ってるしね。
私が黙っていると、オクはロビーの奥を指差した。
「わりい、俺ちょっとトイレ行ってくる。
そこのベンチで待ってて」
「うん」
私はベンチの隅に腰かけ、オクを見送った。
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