「私はあなたの拾ってきたキーホルダーです」
は?なんか今こいつ、とんでもないこと言わなかったか?
「ですから、私はあなたの拾ってきたキーホルダーなんです」
あー、そうだった。忘れてた。この人、心読める(?)んだった。ってことはさっきの全部聞かれてんじゃん!!
「あ、私は別に気にしてないので大丈夫ですよ?」
あ、そうですかー。なんて言うわけあるか!!なんか申し訳ねぇし!!いやちょっと待てよ。落ち着け俺。それよりもっと大事なことがある。
「えーと…キーホルダーってどういう事っすか?」
「そのまんまの意味ですよ」
「あー!!わかったー!!このキーホルダー落とした人なんだね!!じゃあアレ返しますんで!!玄関あちらですから!!お気をつけて!!」
「いえ、だから違いますってば」
「ああぁあぁあぁあ!!知らない聞こえないぃぃぃぃ!!俺にはなにもわかんないよぉぅぉぅ!!」
再び布団を被る俺。こんなことあるわけない!!つーか意味がわかんない!!
「…これは夢だこれは夢だこれは夢だこれは夢だこれは夢だ…」
「いえ…だから違いますって、夢じゃないですよ?」
「んなバカな!!」
布団から飛び出る俺。
パァン!!
「痛ッ!!」
なんかいきなりビンタ食らったんすけど…
「ね?痛いでしょ?」
なんて、笑いながら言う『謎の少女』
……ね?じゃねぇよ!!物凄く右の頬がヒリヒリするんですけど!?夢かどうか確認するなら、自分で抓るだけで十分じゃね!?
「あ、そうですねぇ、えへへ♪」
えへへ♪じゃねぇよ!!
「あ、迷子だな!?交番まで連れてってあげるから!!」
『謎の少女』の手を掴んで、部屋から出ようとする俺。
そんなタイミングで