雨が降っていた。
 ざあざあと、雨は止む気配無く降り続いていた。
 それは深夜のことで、白い街灯の光が弱々しく、濡れたアスファルトを照らしていた。

 雨と同様、夜もこのまま一向に明けそうになかった。
 永遠に、隠れた月はその場所からどこうともせず、朝日も姿を現さないだろう、きっと。