「お前さっ、俺の彼女に何やってるわけ?」


気づいたときには、


男を殴り飛ばしていた。


派手な音をたててぶっ飛ぶ男。



このボンボン、大丈夫か?





「真幸っ!」



うつむいていた光沙が顔をあげる。


あーあ、


やっぱり泣いちゃってんじゃん。



「おいっ、光沙。


お前ヤられてないよな?」


ヤられてたら、俺、こいつ殺す。




「大丈夫だよっ!」


一瞬顔を赤くして、満面の笑みで返事をする。


俺の殺気を知ってか知らずか、


なんだかのんきな光沙。