「あのー、誰ですか?」 数メートル離れた位置から、私は声をかけてみた。 だってここは、私の隠れ家。 家族だって誰だって、ここの場所は知らないはず。 嫌なことがあったときの、私の安らぎの場所なんだから。 名前も知らない、見たこともない。 第一印象は、目線の鋭い怖い人。 そんな人が、私の安らぎの場所を横取りしてる。 こんなことが起きて黙ってるほど、私は心が広くない。 悔しくなって、声をかけたんだ。