「何があったか…教えていただけますか?」


一通り泣きわめいた私が落ち着いた頃、邦人さんが私に聞いた。


正直、何て言えばいいかわからない。


強盗に出会って、真幸たちに出会って。


いろんなことがおきすぎて。


なにより今、私の気持ちを言ったら、邦人さんはどう思うだろう。


邦人さんは私の婚約者なんだ。


私は邦人さんの未来の妻なんだ。


なのに…


なんで、私はあの約束を心から喜んでしまったんだろう。