そんな光沙の些細な抵抗は、何も意味をなさず、その場から引きずられていくだけで。


最後には、2・3人の警官に引きずられ、それでも俺に何かを訴え続けた。


俺に向かって手を伸ばしながら、涙を流し続ける。


俺には、光沙の手を握ってやることはできない。


あんなに俺を求めている光沙に、答えてやることはできないんだ。















……………でも。


神様。


俺に最後のチャンスをください。




「――――光沙。


明日、桜の丘でまってる。」





光沙。


俺に最後のチャンスをください。