そんな光沙の些細な抵抗は、何も意味をなさず、その場から引きずられていくだけで。
最後には、2・3人の警官に引きずられ、それでも俺に何かを訴え続けた。
俺に向かって手を伸ばしながら、涙を流し続ける。
俺には、光沙の手を握ってやることはできない。
あんなに俺を求めている光沙に、答えてやることはできないんだ。
……………でも。
神様。
俺に最後のチャンスをください。
「――――光沙。
明日、桜の丘でまってる。」
光沙。
俺に最後のチャンスをください。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…