シャッター

それから光希を見て眉間に皴をよせた


「あれ?目ぇ、赤いやん」


そう言って光希の顔を覗き込むものだから光希は慌てて目を擦った


「コンタクトずれただけ」

「そうなん、コンタクトやったんや。あれ痛いやろー」



「うん、ちょっと」




光希は笑って誤魔化して、少しも疑いもしない朝飛を見て安心した




それから少し沈黙が続いて、朝飛は口を開いた


「ごめん、ほんとはすぐにこうやって謝りたかったんやけど…、俺、モデルさんがなんで怒ったかいまいちわからんくて…。ずっと考えてて」


光希は申し訳なさそうにする朝飛に頷いた



「もういいの、怒ってないから」


そう言うと少し安心したように朝飛は笑った


「良かった。あんな、俺…ほんまは人が嫌いやねん」


「え?」


光希は突然の朝飛の言葉に驚きを隠せなかった


だって、クラスではいつも人に囲まれていたし、朝飛もすっかり馴染んでるように見えた



とても人が嫌いだったら、あんなふうにはならない


けれど、それはただの客観的な勝手な勘違いだったのだ




「俺、自分でもあかんと思ってる」



「…そうだったんだ」



「モデルさん、知ってたんやなぁ、俺が引っ越してきた理由。担任から聞いたで」


光希は突然そう言われて、少し戸惑った


「う、うん。ごめん」


申し訳なさそうな光希を笑い飛ばすように朝飛は言った


「なにを謝ることがあんねん!謝るのはこっちや。嘘ついてほんまごめん」



光希は首を振った



もうそのことについての怒りなんて、少しもなかった


「昔からうちで良くないこと色々あって。その原因が色んな人間のせいやったから」



朝飛は視線をどこかに移して、1人小さく笑った