光希はついに朝飛のあまりの熱心さに、ついに折れた


光希が頷くと、朝飛は大げさに喜び満面の笑みを見せた


それを見たらなんだか光希は承諾してよかったと思うのだ


朝飛と少しでも話しをしたらすぐわかる


朝飛がどれだけ写真に真面目で熱心で、好きなのか




さっそく撮りたいと言ったのに何故か朝飛は数日間学校を休んだ


光希は不思議と心配してしまった


無断欠席だからだ



1日目はともかく2・3日目になると、クラスメイトも顔をしかめた



「若松くん、今日も休みじゃん。学校サボるタイプに見えないけどねー」




友達もそんなふうに言うから、光希は苦笑いだけして済ました








光希はとぼとぼと帰路を歩いた



土手には犬の散歩をしている人やジョギングしている人がいる




いつも光希が好きな風景だ

川のそばの草は青く茂り、風に揺られている



いつもはそれが心地いいはずなのに、気分は一向によくならない



光希は心のなかで呟いた



あいつのせいだ



べつに怒るほどではないのだが、頼まれて承諾したというのに朝飛のほうが来ないなんて


あれだけ撮りたいと言われて



休んでるのには何か理由があるのだろうか



そう思ったときだった