最高に幸せだなんて、思ったのに。


一番聞きたくない言葉を聞いてしまうあたしは、やっぱりついてないと思う。



――――



「美加なんかたべる〜?」


無事合流したあたしたち。
はぐれないように必死に日菜についてまわった。



「あ、なんでもいーや」


隣には翔大たちがいて。

あたしの隣には翔大。


些細な会話も耳に入って、声が聞こえる度に緊張したりした。






「……やべぇ、戸倉日菜めっちゃかわいくねぇ?」



それは紛れもなく翔大の声で。

真っ白になった、頭が。
景色が歪んでくみたいだった。




確かに、日菜は可愛いしスタイルもよくて
今日の格好もスタイルの良さが際立って、抜群に可愛い。



でも、でも…、



そんなの聞きたくなかったよ。



自惚れでた?


ちがうの。


日菜は可愛いし、そこに文句はない。



わがままだけど……


翔大から、他の子のこと聞きたくなくて。


それだけで不安から抜け出せなくなって。




今はまだ、あたしのじゃなくていい。


だから、誰かのものにならないで……。



意気地のないあたしは、ただそんなことを願った。





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