俺は…あゆの何を見てたんだろ。 泣きそうな顔も、 くしゃっとした笑顔も、 ちいさい手も、背も ちょっとしたことで喜ぶとこも 優しすぎる性格も、言葉も 分かってるふりして、 何も解ってあげられてなかった。 俺はガキだ。 あゆよりずーっと。 喧嘩が嫌いって泣いた理由を、 も一度泣かせてから気づくなんて。 何やってんだよ俺。 自分が情けなくて、 あゆに申し訳なくて、 「………泣いてる?」 「…るせぇ」 顔を上げたあゆを、もっかい強く抱きしめて 半ば強引に唇を塞いだ。 .