―‥それから数日。あたしは 女中の仕事をしながら、総司の 看病にもあたっていた。 総司は、まだ目を覚まさない。 熱は大分下がって、顔色も良くなって きたのだけれど‥ あたしは総司の額に濡れた 布を乗せると、僅かに眉を下げた。 ( ‥そろそろ夕ご飯の時間だ ) 小さく溜め息を吐いて立ち上がる。 頭の中では 総司に話すべき内容が ぐるぐると渦巻いていた。