「石井くーん!」




お目当ての彼がいる教室まで着くと、出せる限りの声で叫ぶ。

周りの人が見てくるけど、そんなのいつものこと。

気にしないもん!




「あ、相原さん」

「あ〜やっぱりカッコいい!」




カッコいいカッコいいカッコいい!


"相原さん"……だってえーっ!




「いや、相原さんの方が十分可愛いよ?」




ずきゅーん!

そんなお褒めの言葉、あたしなんかにはもったいないよ!


"うふふ、"と頬を赤らめるあたしに石井くんは"あ!"と思い出したように声をあげた。




「そういえば、相原さんとも、今日でお別れだ」




What?