カミレンジャー THE・LONGSTORY

「まぁ、税金は使わないと、来年の予算減らされちゃうから・・・。」


 言うと、隊長はレッドに小型機を渡した。


 聞くまでもない。


 そこに写っているのは、ここ近隣の地図とその中を動く、小さな黄色い点。


 ・・・発信機だ。


 てか、なぜレッド・・・一番壊しやすそうなやつ、ナンバーワンだろう?


「リーダーだからよ!」


 ・・・・・・・・・でもさぁ~・・・。


「赤いからよ!」


「ブルー・・・彼はこれぐらいでしか、役に立てないのだからいいじゃないですか?」


「・・・何か言ったか?イエロー?」


「イイエ・・・何デモアリマセンドスエ。」


 なぜ、京都弁!


「ってことで・・・」


 隊長は息を呑む。


 そして、彼女は初めて「隊長らしい」言葉を口にした。


「概要はハニーから聞いたと思うけど、すべては自作自演。名誉と金欲しさの下らない構想よ。でもね・・・それで、町が壊れて、人が怪我をして、多くの人が泣いたの。・・・その意味が分かるわね。」


 ・・・当然。


 それが、分からない人間に「正義」を名乗る資格はない。