迷っている暇はなかった。


 コマンド入力!


「カミレンチェーンジ!」


 現れるのは、巨大なカミレンロボ!


 すぐさまに倒れかけのビルに手をかける。


 危機一髪。


 だが・・・・。


「う・・・ぐぐぐぐ・・・!」


 青山は歯を食いしばる。


 カミレンロボのパワーでは、倒れかけのビルを支えるのが精一杯。


 とても押し戻すことは出来ない。


 まずい、このままだと・・・


「なんだ?巨人が現れたかと思ったら、いきなり救命活動とは?まるで、俺に倒されろと言っているみたいだな。」


 鎧甲冑から声が響く。


 その通りだ。


 このままだと、鎧甲冑の格好の的だ。


 普段のワイルダーなら、そんな卑怯な真似はしないが、こいつは、普段のワイルダーとは違う。


 本物の悪なのだ。


 まずい!