「甲斐、どうしてあなたがココに?」


 隊長が、甲斐と呼ばれる男を前にして、驚愕の表現を見せる。


「それは、僕のセリフだよ。防衛大学を主席で卒業した君が、どうしてこんな、小さな市役所に納まっているのか・・・それが聞きたい。」


 甲斐の言葉。


 え?隊長って防衛大学主席って・・・そんなすごい人だったの!?


「昔の話を持ち出して、何言ってるの?そんなことより、私が聞きたいのはあなたたちの目的よ。悪いけど、ここは私たちカミレンジャーの基地なの。部外者は出て行ってもらえるかしら?」


 目的を聞いて出て行けとか・・・


「言っていることがめちゃくちゃだな・・・。ヒステリーもちだ。」


 新ブルーが、隊長の言葉を聞いてまたクスクスと笑う。


 こいつ、絶対悪いやつだ!


 っていうか・・・こんなキャラが、俺と同じ『ブルー』っていうのが、許せない!


 ブルーは、俺の色なんだぞ!


「何を言っているんだ?部外者はむしろ、そこにいる五人のほうだ。本日付をもって、この秘密基地は、我々『カミレンジャー』が所有することになったのだから・・・。」


 ・・・・・・・・・・・え?


「はい?」


 甲斐と呼ばれた男の発言に不思議な声を上げたのは隊長だけではない。


 レッドも、恵も、実くんも、ピンクも、当然青山も全身で、『なんのこっちゃ?』・・・という表情を浮かべた。