彗は、少しお酒が回っているらしく、機嫌がいい。
「そっかあ。ふぅちゃんも、大事にしててくれるんだぁ。」
幸せそうに、笑ってみせた。
「ってか、風花化粧したら化ける化ける。」
「彗、さん？」
「ちょっと、飲み過ぎ。」
流は、彗の所へ行き持っていた缶酎ハイを取り上げた。
「もうちょっと飲ましてよ……。」
「ダメ。」
空いているのも含めて、彗の周りからお酒を退かす。
「ん～。流のケチ～。」
「そのまま、寝てれば？」
そうする～と言って、ゆっくり寝転ぶとそのまま寝てしまった。
「ったく、世話が妬ける。」
流は、何処からともなく、枕とタオルケットを持って来て変な姿勢にならないようにした。
「みゆちゃんだっけ？悪かっな。コイツが。」
「いえ。とんでもないです。ふぅちゃんの友達にも会えたし楽しいです。」
「なら、良かった。」
「流、手伝え。」
台所からは、とても美味しそうな臭いがする。
「もう、できたの？」
「あぁ。とりあえず、つまみ程度だが。晩飯はもうちょっとしてから作る。」
手際よく、皿に盛り付けると流が両手に持って運んできてくれた。
「ありがとう。何、コレ？」
「肉巻き。」
丁寧に、一つ一つ爪楊枝が刺さっている。