と、机の向かい側に 座っている彗と目が合う。
軽く頭を下げれば、久し振りと言った。
「お元気でしたか?」
「もちろん。優ちゃんも元気だった?」
「ハイ!!!」
と、彗の隣に居る同い年くらいの少女に目をやる。
「彼女は?」
「小椋みゆよ。」
みゆです、と言った彼女は、朝風花に見せて貰った写真の子だ。
「大川優です。」
「あっ、ふぅちゃんから、聞いてます。」
にこっと笑うその顔は、化粧はしていないものの、写真に写っていた彼女そのものだった。
「ふぅちゃんって、望月風花?」
「うん。」
「そう言えば、仲良かったわね。」
机の上に置いてある、おつまみを食べながら喋る。
「彗さん、お仕事って……?」
「あぁ、あたし?ネイリスト。」
駆け出しだけど、と付け加えた。
「バリバリやってるみたいだよ」
そっと、流が開けたお菓子を差し出す。
「ありがと。」
「彗さんには、いつも可愛くしくしてもらってます。本当、いつもして貰えるの楽しみにしてるんです!!」
「そう?ありがとう。」
少し、誇らしそうに笑ってみせた。
「今日は、爪は……?」
「休みの日だから、何にもしてない。」
綺麗に整えられた爪が並ぶ。
「綺麗ですね」