「お前はいつも俺のものを奪いたがる。 俺の家族もお前にくれてやっただろう。 なんで、俺の好きな女まで奪わなきゃいけないんだよ。 答えろよ幾。」 「そんなの知るか!! 」 「どう言う事?」 わたしは、早瀬君と田代君両方の顔を交互にみつめる。 ゆっくりと口を開いたのは田代君だった。 「幾と俺は兄弟なんだ。」 「兄弟?? 嘘っだって、名字もちがう……」 「ビックリするよな。でも事実なんだ……」