「何それっ。 最低!! 」 麗が怒りだす。 「うん。 わたしもどうしていいかわからなくて。」 「早瀬のやつ、檸檬をからかって楽しんでるんだよ。 あんなやつに関わったら絶対傷つくよ檸檬。」 「うん。」 わかってるの。 わかってるんだ。 あいつにとってわたしが遊びな事ぐらい。 でもね。 さっき麗に支えられてすれ違った瞬間、あいつ…… ものすごく切なそうな顔してたんだ。 そんなあいつの横顔に胸が締め付けられたんだ。