わたしの、淡い願いは叶う事はなくて……
迎えた放課後。
わたしの目の前にはあいつがいる。
「檸檬ちゃん、帰ろっ。 待ってたよ。 」
満面の笑顔を咲かせて。
「っちょっちょっと……困るってば。」
「約束したよなっ。」
彼の目つきが変わる。
「約束したおぼえは…… わたし、友だちと用があるからっ。」
全クラスの靴が集まる靴箱。
まぁここで待ってれば確実に会える。
だけど、目立ちすぎだから!!
みんな、ジロジロ見て行くし。
「檸檬は今からわたしとお茶するの!! どいて!!」
見かねて麗がわたしの前に立つ。
麗、危ないって。
「ふ~ん。 彼氏の俺より友だちの方が大切なんだ。」
「彼って??」
麗がわたしを振りかえる。
「麗、ちがうの!! これには色々と……。」
「檸檬……」
麗がわたしの名前を読んで、固まってる。



