レモン白書~チャラ男との命がけの恋~


渡り廊下にばら撒かれた楽譜を拾い集めると、音楽室目指して走り出す。


 「また、放課後なっ。」


彼の声が後ろから聞こえてきたけどもう振り返る余裕もなかった。


口の中に広がる甘酸っぱいレモン味。


わたしのFirst kiss。



First kissはレモンの味って聞いてたけど、本当に…なんて…。

まだkissで火照るくちびるに冷たい楽譜を押し当てる。


彼、早瀬 幾。

学校一のちゃら男。


一生関わる事なんてないって思ってた。


地味で目立たないわたしと学校一モテモテの彼。


チャラ男に目を付けられたわたし無事ですむのかなぁ???