季節は、そんなわたしの横を通り過ぎて行った。
ねぇ幾、わたしね、幾に内緒にしてた事があるの。
わたしのお腹の中にはふたつの命が芽生えました。
そう双子です。
幾と田代君みたいでしょう。
でもね、ひとつ違うところがあります。
幾と田代君は男兄弟だったけど、どうもわたしは違うみたいです。
ずっと聞こうか聞くのやめようか迷っていたんだけどね。
今日、超音波にね。
写っちゃったの!!
ひとりはおちん●んがはっきりと。
もうひとりはなかったの。
わたしのお腹の双子ちゃんは、男の子と女の子みたいです。
ねぇビックリしたでしょう。
今日もわたしは空と話しをする。
きっと、幾に聞こえているはずだから……。



