「お兄ちゃん……?」




振り返ると、お兄ちゃんは
テーブルのそばに立つ
あたしにほとんどピタリと
寄り添うように、背後に
立っている。




体ごと180度動くだけでも
ぶつかりそうな距離で、
あたしは上半身だけを
ひねってお兄ちゃんを見上げた。




「どうし――…」




―――ダンッ!!




お兄ちゃんが、あたしの
背後にあるテーブルに、
すごい勢いで手をついて。




あたしはあまりの驚きに、
手に持ってたお皿を落とした。




カシャーンッ。



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