あたしは、それで充分だから。





――本当にありがとう、珪。




あたしにつかの間の自由と
美しい想い出をくれた
ことを、心から感謝するよ。




この川原で過ごした
日々を、あたしは決して
忘れない。




夢中で追いかけっこした
今日も、絶対に忘れない。





ありがとう、珪。




そしてバイバイ、珪。




たとえ許されないことだと
しても――あたしは、
あなたに出会えてよかった。






心から、そう思ってるよ――…。







       ***



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