「そう? ゴメンね。

アハハ――…」




『イヤ、アハハじゃなくて。

なんだよ……お前、
泣いてんのか……!?』




とたんにあわて出す、
機械越しの珪の声。




それが妙におかしくて
嬉しくて、懐かしくて……。




あたたかい涙で顔を
グシャグシャにしながら、
あたしはギュッと、携帯を
両手で握り締めた……。






       ***



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