《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜

「どうして……あたしは……」




そんなこと決して望んで
ないのに、こんなふうに
人を傷つけてしまうんだろう。




宮原さんだけじゃない。

斉藤クンもだ。




気さくで明るい、いい男の子だ。

別にぜんぜん嫌いじゃない。




あんなふうに驚かせて、
ガッカリさせて――
さっきのショックそうな
顔を思い出すと、胸が痛んだ。




「誰も、傷つけたくなんか
ないのに――…」




ただひっそりと、みんなに
混じって日々を送れれば
それでいい。



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