《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜

台所でコップ1杯の水を
飲むと階段を駆け上がり、
自分の部屋に入る。




電気もつけないまま布団に
突っ伏したけど――
やっぱり気になって、
窓からそっと外を伺ってみた。




家の前の道をトボトボと
帰って行く、宮原さんの
後ろ姿が見えた。




(……サイテーだな、
あたし……)




苦い自己嫌悪が込み上げてくる。




相手は中3の何も知らない
女の子なのに。



ものすごい勇気振り絞って
来てたに違いないのに、
きっと傷つけた。



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