「……ここで、将来の話、してるときだよ。お前は翻訳したいって言ってただろ? オレはまだやりたいことがなくて…… でも、杏が学校の先生とか向いてるんじゃない? って……」 「言った?」 「言った。だから先生になろうと思った」 「うそ」 「本当だよ。だからってわけじゃないけど、キッカケは杏の言葉」 「そう……だったんだ」 全然、知らなかった。 健太が将来の夢が見つからなくて悩んでたのは知ってたけど……。 わたしがそんなこと言ってたなんて……。