「…やるじゃん」 「え?」 山本はベースを弾くのをやめた。 「じゃぁ」 「二人でバンドするつもり?せめてあと三人。連れてきて」 「ゃった…」 「認めたわけじゃない。ベーシストは技術だけじゃダメだから。バンドができてから見定めてあげる」 アタシは静かに音楽準備室を出た。