誰よりも、君がすき。

「みっともねぇんだよ」

急に私の前に影が出来て。

芹沢?って期待して
顔をあげた。


「翔太くん…」


芹沢の姿を教室に探したけど
もうどこにも居なくて。


「翔太…だってその子が。」

「そうだよ、別に啓太を好きでも
ないくせに隣の席なんて…
だったらうちらがとなりになった
ほうがいーじゃん?」


「…好きだよ。」


その言葉にクラス中が目を
丸くして驚いた。


でも、
一番驚いたのはきっと
私だった。

「私だって、芹沢くんのことが
好きだから。だから、この席は
誰にも譲れないよ…」