「俺、また一号車だ。」
そういいながら再び私の
隣にやってくる。
「ほら、りかこの番だよ。」
結城に軽く背中を押され
私は教卓まで重々しく歩いた。
....お願いします。
11番。
私は黒板で位置を確認した。
2号車の前から三番目。
結城と隣じゃないことに
何故かホッとしていた。
隣は…16番の人がくるはず。
「啓太ー、お前何番?」
私が聞きたかったことを
翔太くんが聞いてくれた。
私と智子を含めたクラス内の
女子(ほのかちゃんは違うけど)の
神経が芹沢と翔太くんの会話に
集中する。
「ん....俺?えーっと。」
「16番」
その番号を聞いたとき、
私は自分の耳を疑った。
だって
だって
こんなキセキってあるの?

