誰よりも、君がすき。

「え!?」

私が言う筈だった言葉は
結城によって
さえぎられた。


そう、芹沢が指差したのは
私の隣の席。
つまり結城の席だった。


「だ、ダメだよ。ここ、
俺の席だし。空いてる席
探せよ」

唇を震わせながらも
なるべく強い口調で目はしっかりと
芹沢を見つめる結城。


ほ~..なんか感心。

何もいえないと思ってたから。


「いーから。そこ、どいて?」

けど結城より芹沢のほうが
一枚も、二枚も上手だった。


妙な平静さで、心のこもって
いない冷たい口調で結城にどく
ように促す芹沢。


これには結城も動くしか
なくて。