誰よりも、君がすき。

「ん...芹沢啓太。
宜しく」

重々しくゆっくりと口を
開く。

「..嘘~。超カッコいい。」

「かなりタイプなんだけどぉ。
彼女いるのかなぁ」

妙に語尾を伸ばし、甘えた声で
話し始める女子たち。

...なんか単純。

要は顔かよ。


「じゃあとりあえず芹沢の
席は~...」

あいている席を必死に
探す盛岡をよそに芹沢は
ゆっくりと私の方に
歩み寄ってくる。


「...何よ」

「決めた。俺、この席がいーや」

...え