誰よりも、君がすき。

「何か、学校で困った
ことでもあるの…?」


今にも泣き出しそうな
私に、いよいよ心配になった
お母さんは首をかしげた。


「ううん、違うけど…」


好きな人にフラれた。


なんて、
言えるわけないよ。


「....行って来るね」


心配そうなお母さんに
見送られてやっぱり学校に
行くわけで。


後少し。

後一ヶ月もすれば
きっとクラス替えで芹沢と
離れられる。


そしたら

このキモチも…



けど、思い出しちゃうんだ。

握り締めたネクタイが
あの日の出来事を物語っていた。