そこに丁度よくチャイムが なり、私は陽気にトイレを 飛び出した。 「皆、おはよ」 なんて何事も無かったかの ように教室に足を踏み入れる。 「バーカ。おはよーじゃ ねえよ」 隣の席の松本結城が嗜めた。 「ごめーん。寂しかった?」 「は?冗談じゃねーよ」 「ほんとは私のこと好きな くせに~」 なんてスキップしながら 結城の席に駆け寄ると結城は 顔を真っ赤に染めてうつむいていた。