学校って長いようで短い。



あたしは部活もないからそのまま帰る。



だけど、その隣にいつもいる詩織がいない…。



謝るタイミング……なくてそのままじゃん。



詩織はどこにいるんだろ。



誰か他の人と帰るのかな?



なんとなく気になったのと、一人だったら謝ろうって思ったから詩織の姿を探した。



なかなか探しても見つからないから靴があるかを確かめに行く。



「まだあるじゃん…」



そう小さく独り言を呟いたあとに、聞きなれた声がした。



「ミヤビ…?」

「詩織…」



声の主の詩織びっくりしたような不思議そうな複雑な表情を浮かべあたしを見てる。



「ごめん…詩織、悪いわけじゃないのに……あたし……」

「ううん、あたしこそごめん…ミヤビのこと……知ってるのに…」



目線を下に向ける詩織。



「そんなことない!詩織の優しさ…すごい嬉しい……心配かけてごめんね?……帰ろっか」



詩織は下を見たまま小さく頷いた。



ちらりと見えた詩織の表情はホッとしているように見えた。



その表情にあたし自信、嬉しくなったんだ。