出会いはありきたりだった。




「「かんぱーいっ!」」


カラオケのある1つの室内で若い男女の大きな声。



その中で一人だけ元気のないあたし。


よくいるよ、友達に頼まれて嫌々来た人。


それがあたし。


合コンとか…嫌いなんだけどなぁー…。


気分の上がらない状態であたしはウーロン茶に口をつける。



明るい雰囲気が漂う中、一人だけ遠くを見つめる。





「ミヤビちゃん、ミヤビちゃん!」



ボーッとしてると自分の名前を呼ばれた。



声が聞こえた方を見ると、いかにもチャラそうな雰囲気で、明るい茶髪にくりくりとしてて犬みたいなかっこいい今時男子がいた。




正直いってチャラいのは苦手なタイプ。



あたしは硬派な人がタイプ。



でも男という存在が、あたしは嫌いだ。



散々男で苦労してきたから。



「なんですか?」



だから冷たく接する。



それでもそいつは怯まない。