「おう!俺行ってくる」
英斗が立ち上がり胸を張って、クジ引き箱が置いてある教卓へ向かった。
「神様ぁぁぁぁ!!」
なんだよ…。
その掛け声は。
神様と叫びながら、英斗は1枚の紙切れを引いた。
「これ…」
英斗は俺のもとへ戻って来て、紙切れを差し出した。
英斗の手は震えているし。
大丈夫かぁ?
「それじゃあ、クジを開けて男女合わせろ~」
先生の声で一斉に紙切れを開く。
【12】と雑な字。
「12…どうなんだろ…?」
英斗は小さく呟いた。
「直輝、いくつ…?」
花恋がひょこっとやって来て問いかけた。
紙切れを黙って見せる。
その瞬間、花恋の表情が止まったかのように見えた。
………まさか…。
数違う…?
「いくつなんだよ…?」
ゆっくり花恋は紙切れを開くと、【2】と書かれている。
「あぁぁぁぁぁぁぁ…!!1を書けば同じなのにぃ…」
その瞬間、英斗が崩れ落ちた。
「ごめんっ…」
両手を合わせてペコリと頭を下げた。
「班、一緒になれなかった…」
「花恋が謝るなよ…クジなんだから」
「うん…そうだけどさ…」
とても申し訳ない顔をしている花恋。
しかも、このクジでクラスの男達は
まさかこの花恋を賭けているなんて。
………おっ!!
いい事考えた!!
コレを使おう。

