きいろい青空【完】






「約束したとき、タイムカプセルに埋めたじゃん?うちも短冊入れたんだよ…」



花恋からピンクの短冊を受け取る。





「ちょっと待った!花恋…約束覚えてんじゃん…!」



驚きのあまり、花恋の肩を掴み大声をあげる。




「うん…ごめんね?嘘ついちゃって…」



花恋は目をそむけ、ぼそぼそと呟いた。




「うんっ、そっかそっか!」




そっと軽く花恋を包み込んだ。



覚えてくれていた。


それだけで、こんなに嬉しい。




ますます花恋が愛おしくなる。




花恋を両手で包み込んだまま、花恋の後ろで短冊を開いて見た。



そこには…

『うんめいの人にあえますように』



と書いてある。




「見た?じゃあ、今度は裏見て?」



俺の胸に花恋の声がこもるのが分かる。

花恋は俺の背中に、細い腕を回し抱きつく。



短冊をひっくり返して見た。




『なおきのおよめさんになれますように』




「え…?」



消えかけで汚い字で。



でも確かに書いてある。




「最初の願い事はそれだったの。でもね、直輝が約束を覚えてないって分かって、タイムカプセルを掘り返して、その願い事を消して書き直したの」



そんなことが…あったんだ。



でも、それを聞いてキュンとした…。



ヤバイすき-----。