「俺…翼が支えてくれなかったら、今ここにいないと思う…」
「うちもだよ。直輝がいなかったら変われなかった。出会いが適当でごめんね…直輝を利用として近づいて。でもね…」
うるうるさせている瞳をめいいっぱいに開き、俺を見つめる翼。
「今は…本当に直輝に恋してるんだよ?大好き…だよ-----っ」
1回の瞬きをした翼。
その瞬間、溜めていた涙がボロボロとこぼれ落ちた。
その涙の雫は止まることが無くて…
翼はまた乱暴に拭う。
「俺もだよ。大好きだった…」
「わかってる…もう、“過去形”だっていうことも…」
「今まで…ありがとう」
「うちもね…。よし、花恋目開けていーよー」
本当に…翼に出逢えてよかった。
そう思うよ。
…心からそう思える。
目を開けた花恋。
その花恋に歩み寄りそっと言った。
「直輝を幸せにしてあげてね?」
「うんっ!当たり前じゃん」
自信満々に答えた花恋だけど、逆だし。
俺が花恋を幸せにするんだろ?
「あのさ。…直輝と別れるからさ…」
急に何か言葉を言うのが詰まり、もじもじし始めた翼。
目が泳いでいる。
「うん。な〜に?」
花恋が顔を覗いた時、すごくすごく小さな声で言った。
「……友達になろう?」

