きいろい青空【完】




「そーこなくっちゃ!!偉い。認めたからっ。俺も、美久に伝えなきゃなぁ~」



そう言いながら、ジャンプをしてブランコを飛び降りた英斗。




「じゃあ、そろそろ帰るかっ」



「うん。そうだね」




俺もブランコから降り、公園の外へと出た。



「俺はじいちゃんの家だから。こっち」



家路を指差す。




「そっか。じゃあ、また明日!学校でなっ」



「じゃあ」



小さく手を振り、背を向けて英斗とは逆の方向へ歩き出した。


少し歩いて俺は振り返る。




「英斗っ!さんきゅっ」




英斗の後ろ姿に叫んだ。



英斗は、振り返って、太陽みたいな笑顔を見せた。



そして大きく手を振ってくれた。




それに振り返して、俺は前を向いて歩き出す。




英斗という素晴らしい親友に出逢えたことに、感謝した。



その時…


俺の目に飛び込んできたもの。




アスファルトや、建物…照らされている家路。



すべてが黄色になっていた。




夕陽が光って…。




「…うわぁ…っすご…」





空を見上げた。



青空と夕陽の境目の空。



“きいろい青空”


だと思った-----




君も…


見ているかな?





俺は、やっぱり花恋が好きだよ…


世界でただひとりだけ。




花恋が…大好きなんだ-----