「小松、俺………」

隣でお昼を食べている手を止めて、小林君がそう言いかけたときだった。


―――ガチャっ!

突然屋上へのドアが開き、息を切らせた間部主任がやってきた。

「有紗ちゃん…」

私はとっさに顔を背け、そっぽを向く。

「間部主任。話は小松から聞いています」

私の代わりに、小林君が主任に向き合うように立ち上がった。

「俺が話したいのは有紗ちゃん。君じゃない。どいてくれないか」

主任の声は冷静で、それが私の心を荒立たせた。

「俺、言いましたよ。夕べあなたがなにをしていたか。誰といたかもね」