「...花火、見に行く?」





口を切ったのは優真君だった。



正直言って、ホッとした。



あのまんまだったら私、どうしてたんだろうね?


まぁ、よかったかな。




「...うん。」



とりあえず花火大会へ行きたくて、私はそう言った。


花火でも見れば、落ち着くよね?




「じゃあ、行くぞ!」


「うん。...って、え!?」




私は知らないうちに、なぜか走り出していた。



でも、何で走ってるのか分からない。


浴衣だってはだけてしまうのに。