綾斗お兄ちゃんの後ろについて行くうちに、いつの間にか細い人気のない一本道だった。 辺りはシンとしていて、静まり返っていた。 唯一聞こえるのは、あたしと綾斗お兄ちゃんの足音だけ。 静まり返っているから、足音の音がやけに大きく聞こえる。 ドンッ! 「いたッ!!」 いきなり綾斗お兄ちゃんが立ち止まった。 その衝撃で背中に鼻をぶつけた。