「はあ~…もう、先輩落ち着いて聞いてくださいってば…」
「うんゴメン。」
「あと指鳴らすのダメですからね!」
「実にすまんかった。」
「…………。」
「反省はしている。後悔はしてない。」
「…………。」
「なんでもないです。」
またもやため息をつかれたのでもう何も言わないことにしました。
っていうか春人(本人)にこんなにため息をつかれる日が来るとは思わなんだ。
「…あの…先輩、俺今ホントすごい真面目に聞きたいことがあるんです…」
「ふむ。」
「絶対、ちゃんと聞いてくださいね…?」
「まかせろ。」
で、すぐに沈黙してしまうところを見るとどうにもあたしがまだ落ち着いていないと思われているような気がするんだが大丈夫か。
大丈夫じゃない、問題だ。
ってなわけであぐらをかいていたのを崩してベッドの上で正座してみた。
どうだこれでマジメだろう。文句ないだろう。
とか言ってる時点でダメな気がする。
いい加減黙ろうか。
「…うん、ごめん。ちゃんと聞く。話していいよ」
正座した膝の上に手を置いて、ぴしっと背筋を伸ばしてそう口にする。


