充電終わったらキスしよう





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どうにかこうにかJK包囲網から脱出してきたあたしは、昇降口で靴に履き替え外に出る。

あたしが逃走劇を繰り広げてる間に受験生たちは帰ってしまったんじゃないかと思ったけど、案外まだまだみんな居た。

もちろんアイツも居た。

外に出てきたあたしに思い切り両手をブンブン振っている。

目立つ容姿なんだからもうちょっと人目につかないようなオーラをしていればいいものを…。

花みたいなオーラを放ちながら両手を振ってるわけだから、周りの人たちはほぼヤツを見ている。

そんでヤツが誰に向かって手を振っているのか気になるらしく、みんな揃いに揃ってあたしを見る。

おいやめろ。

こっち見んな。


「キョウちゃん先輩!」

「お前も呼ぶなし!」


歩み寄った途端、なんの考えもなしにあたしの名前(いや正確にはあだ名だけど)を呼んだ阿呆の頭をバシンと叩く。

ほら見ろバカ野郎。

周りから「キョウちゃん先輩?」「へえあの人キョウちゃんて言うんだー」「っていうかキョウちゃん先輩って(笑)」って視線が送られてきてるじゃないかどうしてくれるんだ。


っつーか誰かあたしの名前をちゃんと呼べよ頼むから。